自然農法は、大自然との恋愛の様なものです。自然農法に魅せられた生産者は、みんな大自然に恋をしてしまった人達です。どんなに上手な言葉を探しても表現しきれない程の、この大自然の素晴らしさに対して、どうしようもない想いを抱いて毎日作業を行っているのです。
この大宇宙は、ビッグバンによって始まったとされています。あなたは、これを信じますか?それでは、それ以前は一体何があったのでしょうか。これには誰一人答えられないでしょう。医学博士であり、世界的な精神指導者であるディーパック・チョプラ氏は、著書の中でこの様に言っています。「エネルギーと意図(情報)だけがあって、それがこの物質世界である大宇宙を作り出した。」「花や、虹や、木や、草の葉や、人体は、本質的な構成要素にまで分解していくと、エネルギーと情報です。宇宙全体が、本質的にはエネルギーと情報の動きなのです。」
自然農法の最大の特徴である、「無肥料」という事をよく考えてみて下さい。そこにはどんな意味があるのでしょうか?
私の農場に見学に来られた方に、無肥料でこれだけの作物が育っていると紹介すると、大抵の方が驚かれます。肥料を与えないでどうして出来るのか不思議なのです。そして、次の様に説明するのです。自然農法の肥料は、『火素・水素・土素』の不可視のエネルギーが融合した『自然力』というもので、これは無限で際限のないエネルギーだと。無限で際限が無いというのは、「純粋な喜び」「完全なバランス」「無敵」「シンプル」「至福」を意味します。
目に見えないエネルギーが私達の肉体的な食べ物になるというのは、エネルギーの物質化を意味します。これは、特別な事ではなく、実は自然界のどこでも起きている事です。というより、物質と言われるものはすべて、エネルギーがその振動数を落して物質化したものです。太陽の光が、植物の光合成によって、糖やアミノ酸、たんぱく質に変化するという事も、エネルギーの物質化のひとつと言うことが出来るかもしれません。この大宇宙を動かす根源的なエネルギーが確かにあって、その力によって私達は生かされています。無肥料で農を営む事は、その大きな根源を信じて委ねることに他なりません。
大自然は、努力せず、摩擦を起こさず、自発的に機能しています。私達は、この惑星で生まれた以上、生命を維持するだけの充分な恩恵が約束されていて、ただ幸福であっていいというのは、ありのままの自然な姿なのです。大自然を汚さず、素直に受け入れましょう。
自然農法の特質である「無肥料」と「自家採種」は、安全で美味しい作物を生み出すというだけでなく、もっと大きなメッセージを含んでいます。人類の争いの根底には、「足りなくなる」「充分にない」という“不安”があるのです。大自然の恩恵は、すべての人を満たしてなお余りある事が分かれば、世界は争うことの意味を失くし、ひとつになる事を選ぶでしょう。私達人間は誰でも、生まれた瞬間からもうすでに幸福であるということを、あなたは信じますか?
橋本 進
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