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土がきれいになったら世界が平和になる

 バイオダイナミック農法の創始者であり、シュタイナー教育でも有名なドイツのルドルフ・シュタイナーは次のような事を言っています。人間は0歳から7歳までの間、生命力が肉体を作るために使われる。0歳から肉体形成が始まって、最後に肉体の中で一番硬い歯が生え替わって一連の作業が終わる、と。最近、子供の歯の生え替わりが早くなっているのをご存知ですか。これは、大変重要な意味を含んでいると思います。歯の生え替わりが早いという事は、突貫工事できちんとした肉体形成が行われないで次の段階に行っているという事になります。7歳という事は、小学1年生ですが、早い子供では幼稚園の年少組で歯が抜け始めます。私の長女の場合、1年生になってからやっと歯が抜け始めましたが、他の友達はほとんどが幼稚園で抜け始め、早い子は幼稚園の年少組の時、つまり5歳の時でした。次女の場合も同様で、1年生の終わりにさしかかって、やっと歯がグラグラ揺れ始めました。他の友達はやはりほとんどが幼稚園で歯が抜け始め、早い子はやはり年少組でした。

 話は変わりますが、一般的な農法では肥料で作物を大きくしますので、自然農法に比べ、生長がとても速いのです。このあいだキャベツの苗を植えたと思ったら、もう収穫しているのです。自然界のスピードでは考えられない早さです。一方、稲なども自然農法の田んぼでは成長が緩やかです。なにか先ほどの子供の成長に似ていませんか?自然農法の食べ物で育った私の子供達は、歯が抜けるのが遅いという事からも、やはり食べ物の影響が考えられます。『健全なる精神は健全なる肉体に宿る』と言いますが、肉体形成がきちんと出来ていないと、その後の心や精神の成長に影響します。たとえ正しい道徳的判断が出来たとしても、それに従うだけの力が持てなくなるのです。

 「身土不二」(しんどふじ)とは、人間の体と土は分けて考える事は出来ない事を意味しています。英語では「You are what you ate.」。食べ物は土の変形です。美しい土からは、美味しい作物が生まれ、美しい心の人間が育ちます。だから私はいつも言います。「土がきれいになったら、世界が平和になる。」


                                     橋本 進



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