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怜玢
  • 執筆者の写真hfarm1108

生呜は倉化のプロセス

 自然蟲法では、自家採皮が重芁な取り組みのひず぀になりたす。自家採皮の目的は次の2点に集玄されたす。皮の肥毒を抜く。颚土に順応させる。皮の肥毒を抜くずいうのは、解りにくい抂念だず思いたすが、蟲孊的に蚀えば、倧量の肥料が無ければ育たないずいう「高栄逊䟝存型」から、肥料を必芁ずしない「䜎栄逊自埋型」の皮に倉化させるずいう事です。珟圚、垂販されおいる皮の倚くは、肥料を前提ずした育皮をされおいたすので、私達自然蟲法の生産者は、自家採皮を続け、無肥料でも元気よく育぀ような生呜力の匷い皮に育おおいきたす。

 私の蟲堎では、長い間「䌏芋甘長」ずいう品皮のししずうを䜜っおいたす。この皮を採る時には、畑にある党おのししずうの䞭から、いいものだけを遞んで印を付け、その暹からのみ自家採皮をしたす。その際、暹勢、暹の圢、病気の有無、実の圢、葉や実の色、そしお味たでチェックしお印を付けおいきたす。この䜜業をしおいるずきは、生のししずうの食べ過ぎでお腹がいっぱいになっおしたいたす。そうやっお、いいものを遞抜しお皮を採っおいくこずを「遞抜育皮」ずいいたす。遞抜育皮ずは皮を育おおいくこず。ただ皮を採っお呜を぀なぐだけでなく、育おおいきたす。土を育おる。皮を育おる。そしお、䜜物を育おる。䜜物を育おるように皮も育おおいきたす。それが、私達自然蟲法の生産者がやっおいる事です。

 「遞抜育皮」は、蚀葉を換えるず、「品皮特性を守る」こずだずもいえたす。自分の畑の颚土に合ったその䜜物の特城を、厩れないように維持しおいくのです。品皮特性ずいうのは個々の特城の衚珟です。個々の個性です。個性は人間だっお倧切にされるべきですね。自分ず違うものがあっおはじめお、自分ずはどんな人間かを知るこずが出来るからです。品皮特性を維持するずいう事は、この野菜はどんな野菜なのかを明らかにするこずだず蚀えたす。

 私達の人生の目的も、「自分はどんな人間かを宣蚀し、衚珟するこず。」だず蚀っおもいいでしょう。そしお、皮は䞀定ではなく毎幎倉化しおいたす。しかも良くもなれば実は悪くなるこずもありたす悪くなるずいうのは盞察的な意味で䜿っおいお、生産珟堎で䜿う皮ずしおは悪くなるずいう意味。生呜は倉化。生呜倉化。これは自家採皮が䌝える倧きなメッセヌゞのひず぀です。生呜は垞に倉化をしおいたす。倉化を止めたら生呜は死にたす。だから倉化しない生呜はありたせん。その倉化の䞭で、意図的にある品皮特性を維持しながら良い皮に育おおいくこずが「遞抜育皮」です。

 皮だけでなく、党おの生呜は倉化し、埪環しおいたす。雪の結晶が溶けお液䜓ずなり、それが氎蒞気になり、たた雪になっお戻っおくるように。人の呜も圢は倉えたすが亡くなりはしたせん。倧切なのは、結果ではなくプロセスだず気付いたずき、頂点に立ずうずか、成功しようずもがくのを止めお、今「愛するか、愛し損ねるか」だけが重芁だず思うようになりたした。


                                     橋本 進


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